アニメ『宇宙よりも遠い場所』は、女子高生アニメへのアンチテーゼだ‼

今回で2周目だ。昨年見たアニメ『宇宙よりも遠い場所』をまた全話見る。言わせてほしい。最高じゃねーか。何度見てもこのアニメはサイコウだ。

未視聴者のために概略を説明すると、このアニメは女子高校生4人が南極に行くお話。南極で消息を絶った母を持ち、自身も南極へ行くことを決意する小淵沢報瀬、ここではないどこかへ行きたいと願う玉木マリ、大学受験までに何かを成し遂げたいと誓う三宅日向、今まで友達がいなかったアイドル白石結月。小淵沢報瀬を軸に物語が動き出す。

このアニメの素晴らしい点を述べ始めたらきりがない。設定・作画・演出・声優・音楽・表現どれも高レベルだ。だが、私が評価したいのはそんな細々したところではない。私が一番評価している点は、「この世界にも冒険がある」を描いているところだ。

女子高校生を主人公にしたアニメは山ほどある。その多くは、萌系、日常系、ハーレム系に属する。学園生活上のトラブルやイベントはあるものの、これと言った冒険は特にない。もし冒険をさせようものなら、今時は異世界物になってしまう。この流れは、「冒険は別の世界に行かないとできないよ」を言外している。アニメ全般にそういった空気が流れていた。

この流れへのアンチテーゼとなっているのが、『宇宙よりも遠い場所』である。制作側がそうした意図があったかどうかは知らないが、私がはじめてこの作品を見終えた時、新しい女子高生アニメの系統が生まれた瞬間を見た気がした。と同時に、視聴者に「冒険は今ここから始められる」のメッセージを送っているようにも思えた。

私も冒険しよう。コロナがどうした。病気が怖くて冒険ができるか。まずはUSJに行こう。いっぱい空いているかな。

 

 

TVアニメ「 宇宙よりも遠い場所 」 オリジナルサウンドトラック