男がセクハラするのも不倫をするのも管理職が多いのも”当たり前”

男性と女性の性差を進化から読み解く学問、「進化心理学」が面白い。
『進化心理学から考えるホモサピエンス』から印象に残った話を記していく。

「女性たちの願望は、男性たちの願望に対する直接的かつ間接的かつ理にかなった反応にほかならない」(本書70pより)。

 

女性が艶のある髪を、細いウエストを、豊満な胸を求めるのも、すべては男性へのSEXアピールが根底にある。

狩猟をしていた時代の男性は、できるだけ高確率で自分の子孫を残してくれる女性を見極めなくてはいけなかった。相手を選ぶうえで大切になるのが、「若さ」と「健康」。現代のように、病気の診断や出生証明書があるわけではないため、見た目から健康状態を判断しなければならなかった。その指標になるのが、髪、ウエスト、胸だ。

髪の艶は健康状態を、ウエストは病気を有無を、胸は若さを見ることがでる(胸が大きいほど歳をとるとにつれ垂れるため若さを判断しやすかった)。こうした背景があり、男性は艶のある髪、細いウエスト、豊満な胸を求めるようになり、女性も子孫を残すためにその願望に反応したのだ。

このように、男女の行動原理(心理)を進化から読み解くのが「進化心理学」である。男女が持つ違いがスッキリと理解できる。

ほかにも、まだまだある。
・なぜ男性は「あの娘、きっと俺に気があるな」と勘違いするのか
・なぜ目上の男性は目下の女性へセクハラするのか
・なぜ男性は離婚すると養育費を払わないのか
・なぜ男性は社会的地位があるにもかかわらず不倫をするのか
・なぜ女性よりも男性の管理職のほうが多いのか
・なぜ父親は、息子に資産を譲りたがるのか
・なぜ父親は、娘よりも息子のときに子育てに参加するのか
・子への愛情は、父親よりも母親のほうが大きい理由とは
・再婚率は、なぜ女性より男性のほうが高いのか

 

これらの事象や疑問が気持ちいほど晴れる。
すべてに通じるのは、「繁殖(遺伝子を残す)」。理性が発達しようと、人類はこの本質からは逃れられないようだ。

 

 

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