法律よりも私刑のほうが加害者にちゃんと裁きを下せる

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とある女性がアップした動画が注目を集めている。
女性は、11/24の渋谷で二人組の男性にしつこくナンパされたため、スマホを取り出して二人の顔を撮影し始めた。しかし、スマホを叩き落とされて破損し、頭も壁に叩きつけられたそうだ。警察に届けを出したところ、相手の身元が分からないと何も出来ないと言われて断られる。

そこで女性は、TikTokに男性二人が一瞬写った動画を投稿。瞬く間に拡散され、男性二人が勤める会社が特定された。会社への電凸をはじめ、直接訪問する人まで出てきた。今日の情報によると、その男性二人は会社を退職したようだ。


話は変わって、
先週、同級生を刺した中学3年生の男子生徒がいた。現段階のニュースでは、加害者の生徒は、被害者の生徒からいじめを受けていた旨を供述している。学校にもその事実を伝えていたそうだ。だが、結局は解決されず、事件に至った。

特筆すべきは、世論である。加害者に同情的と言うか、肯定的な人が多く見受けられる。「いじめていたんなら、刺されて当然」といったように。

news.yahoo.co.jp


この二つが共通しているのは、「私刑」である点だ。
※私刑とは、法によらず、私人が勝手に加える制裁。リンチ。

前者は警察が被害を受理しなかった、後者は学校がいじめに対して然るべき対応をしなかった。そのため、社会もしくは本人による制裁が下されたのだ。

法治国家が正しく機能するには、法がしっかりと加害者を裁いてくれるという前提・信用があってこそ成り立つ。私は私刑を推奨する気はないが、法の下、加害者を裁けないのなら、私刑を否定することができなくなる。

ネットが普及したことにより、私刑が簡単に行えるようになった。まともに対応してくれるか分からない法律や遅々として刑罰が下されない裁判制度よりも、私刑を施行したほうがずっと効率的に加害者に裁きを下すことができる。

動画による記録社会は、法治国家をもしかしたら揺るがすものになるのかも知れない。